~古典と私の経験から~

 当院に通われている患者さんが、出産して間もないお姉さんの母乳分泌が足りないのではと心配されていました。そのお話を聞いて、私もかつて母乳育児で悩んだときの経験を思い出しました。ここでは、患者さんへのアドバイスと私自身の経験をもとに、母乳分泌を助けるケアをご紹介します。

1. 膻中穴(だんちゅうけつ)

  • 場所: 胸の真ん中、乳頭を結ぶ線の中央。
  • 効果: 母乳の流れを良くし、乳腺を刺激します。精神的な緊張をほぐす効果も期待できます。
  • 方法: 親指で軽く押して5秒キープし、これを繰り返します。1回5~10分が目安です。

2. 乳根穴(にゅうこんけつ)

  • 場所: 乳頭の真下、第5肋間。
  • 効果: 母乳を作る乳腺の流れを改善します。
  • 方法: 親指で軽く押し揉むように3~5分間マッサージします。お風呂上がりに行うとより効果を感じやすいです。

3. 肩井穴(けんせいけつ)

  • 場所: 肩の真ん中、首と肩先の間にあるくぼみ。
  • 効果: 肩や背中のコリをほぐし、母乳が出やすい状態に。
  • 方法: 指で円を描くように押し揉みました。疲れたときにやると本当に楽になります。家族に揉んでもらうと幸せ感が倍増します。

4. 少沢穴(しょうたくけつ)

  • 場所: 小指の爪の外側、爪根の少し横。
  • 効果: 母乳の流れを助ける効果があります。
  • 方法: 指で押しながらクルクルと円を描くように1〜2分マッサージしました。力は軽めでも十分です。

5. 内関穴(ないかんけつ)

  • 場所: 手首の内側、横紋の上2寸(指3本分幅)、腱の間。
  • 効果: 気を整え、リラックス効果を高めます。
  • 方法: 親指で軽く押し揉むようにマッサージ。1回2〜3分を目安に。

6. 太衝穴(たいしょうけつ)

  • 場所: 足の甲、親指と第2指の間のくぼみ部分。
  • 効果: 肝経を整え、ストレスを緩和して母乳分泌を助けます。
  • 方法: 拇指で足背を押し揉むようにマッサージ。片足3分程度ずつ。

7. 足三里穴(あしさんりけつ)

  • 場所: 膝の外側、膝下のくぼみから指4本分下。
  • 効果: 全身の気血を整え、母乳分泌を安定させる基盤を強化。
  • 手法: 親指で軽く押しながら徐々に圧を加え、15分程度マッサージ。

実感した大切なポイント

  1. リラックスすること 母乳分泌には心を穏やかに保つことが重要です。焦りは母乳分泌に逆効果です。
  2. 水分補給を忘れない 母乳の多くは水分です。温かい飲み物をこまめに摂ることで、体がポカポカして母乳の出が良くなります。
  3. 温めることで効果アップ ツボを押す前に温かいタオルで胸や肩を温めると、血流が良くなり、より効果を感じやすいです。

 古典を参考に私が試して効果を感じた方法に、患者さんからのフィードバックを加えてまとめてみました。この内容が、お姉さんや同じような悩みを持つ方々のお役に立てれば幸いです。何か不安なことがあれば、いつでもご相談くださいね!

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